今さら聞けない「物流2024年問題」のウラ側 根本解決はできるのか?

「2024年問題」とは、2024年4月から、働き方改革関連法の適用範囲が拡大することによって生じる諸問題を総称したもので、とりわけ物流・運送業界、建設業界、医療業界に大きな影響をもたらすことが危惧されている。なぜこれらの業界だけに影響が及ぶのか。その背景事情と課題、各社で講じている解決策について解説。本記事では特に物流・運送業界についてまとめる。(前後編の前編)
新田 龍 2024.11.10
読者限定

少子高齢化が進展し、今後さらに生産年齢人口の減少が見込まれる中で、働く人ひとりひとりが各自の事情に合わせた多様な働き方を選択できる社会を実現し、労働生産性を向上させることを目的とした「働き方改革」。

政府は「長時間労働の是正」、「多様で柔軟な働き方の実現」、「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」などを目的とし、1947年に制定された労働基準法を70年ぶりに大きく見直した「働き方改革関連法」を2018年に公布。史上初めて労働時間に上限規制を設けたり、有休取得を義務化したりするなど、改革は順次施行され、国を挙げて労働環境改善に取り組んでいるところだ。

そんな中、23年末頃より、様々なメディアにおいて「2024年問題」が取り沙汰されるようになった。これは24年4月から、働き方改革関連法の適用範囲が拡大することによって生じる諸問題を総称したもので、とりわけ「物流・運送業界」「建設業界」「医療業界」に大きな影響をもたらすことが危惧されている。ではなぜこれらの業界だけに影響が及ぶのか。今回から2回に分けて、その背景事情と課題、各社で講じている解決策について解説していこう。前編は「物流・運送業界」を考察する。

この記事は無料で続きを読めます

続きは、2812文字あります。
  • 「物流・運送業界」「建設業界」「医療業界」も、時間外労働の上限規制対象に
  • 物流・運送業 法改正における課題
  • 法改正への考えられる対策とは

すでに登録された方はこちら

読者限定
給料はどこから?利益をあげるべくは経営者か労働者か
読者限定
「就職氷河期世代」が生まれた背景と、広範に及ぶネガティブな影響とは?
サポートメンバー限定
退職代行サービスが興隆する「日本ならではの理由」とは? ポイントは、日...
誰でも
なぜ日本で「退職代行」サービスが興隆するのか ~違法性と留意点~
誰でも
【独自】SIAM SHADEの訴訟問題・6年にわたる法廷闘争の真相
読者限定
建設業界「休めない、人手が足りない」 2024年問題を“さらなる苦境”...
読者限定
「入社してはいけない悪質企業」はネットで公表されている…「日本からブラ...
読者限定
ブラック企業はなぜ生き永らえているのか? 日本人が「低収入、長時間、パ...