退職代行「モームリ」家宅捜索──労基法遵守を説く会社の内側で何が起きていたのか
退職代行サービス最大手「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスに対し、警視庁が弁護士法違反容疑で家宅捜索を実施した。同社は複数の元従業員から、内部での各種ハラスメント横行、杜撰な情報管理体制、社会保険未加入問題、公益通報者保護法違反など、労務コンプライアンスが著しく損なわれていた実態が次々に告発されている。本稿では退職代行ビジネスの問題点と、モームリの赤裸々な内情を詳説する。
新田 龍
2025.12.02
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退職代行サービス最大手「モームリ」を運営する株式会社アルバトロスに対し、警視庁が弁護士法違反容疑で家宅捜索を実施した。
「ブラック企業からの救済」を掲げ、個人向けには退職代行、法人向けには離職率低下のコンサルティングサービスを提供する同社だが、同社を離れた元従業員からは、内部での各種ハラスメント横行、杜撰な情報管理体制、社会保険未加入問題、公益通報者保護法違反など、労務コンプライアンスが著しく損なわれていた実態が次々に告発されている。
今回は、同社の非弁行為を公益通報したことを理由に、モームリから恫喝訴訟を受けている元従業員との独占インタビューを基に、退職代行ビジネスの問題点と、モームリの赤裸々な内情を詳説する。
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続きは、8638文字あります。
- 退職代行サービスの仕組み
- 退職代行サービスの「潜在的な違法性」と「合法的な抜け道」、そして「抜け道に潜む落とし穴」
- くすぶっていた疑惑と家宅捜索の経緯
- 元従業員が告発する、モームリの「黒い内情」~「啓発事業」の裏で自社の労基法無視が横行~
- 法律違反の数々と、杜撰な内部管理体制
- 公益通報と、報復的な恫喝訴訟
- 労働法令遵守と倫理意識欠如―社会的事業の大いなる虚偽
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